08. 5月 2016 · 「森羅万象〜ピアノで語るゼーガペイン〜」作曲者による曲解説1〜4 はコメントを受け付けていません。 · Categories: CD森羅万象, 作曲, 大塚彩子の音楽活動

sinrabanshouS

4月13日に発売したCD

森羅万象(ありとあらゆるもの)〜ピアノで語るゼーガペイン〜

 

前回までは、制作過程を「メイキング1〜5」として書いてきましたが

参照→ メイキング1・レコーディング&ミックス

今日からは、曲について語ってみようと思います。

1.また夏が来る

 

オリジナルのサントラ盤1 では、アコースティックギターのカッティングとバンド編成が、さわやかで青春ぽい仕上がりになっていました。

「また夏が来る」というタイトルは、ゼーガペイン10話のタイトルを拝借したもの。

アニメを見た方ならわかる意味深さが、このタイトルにはこめられています。

さわやかで明るい曲なのに、切なさが漂う・・・

聴いてそんな感覚を持っていただけたなら、ある意味、私の意図は伝わっています。

 

自分として好きなところは、AメロからBメロに向けて、ちょっと定石を外したコードへといきなり転調するところ。

今回のピアノバージョンでは、イントロ部分に、まるで夢の中の蜃気楼のような、熱そうで涼しそうな夏の遠景を配してから、本編に向けてエンジンをかけていくような構成にしてみました。

 

2.forget-me-not

forget-me-not

「忘れな草」という意味。

これは、作中のヒロインの一人、シズノという女性のテーマとして書きました。

オリジナルは、弦オーケストラとハープ、フルートによるロマンティックな曲です。

 

タイトルは当時のディレクターさんのアイディアによるものですが、「私を忘れないでね」という思いは、シズノにピッタリかもしれません。

シズノは、美しく、少し悲しげな憂いを秘めた女性です。

美しく神秘的でありながら、曇り空のような翳りと光の両方が交差するような、彼女の雰囲気を思い浮かべていたところ、8分の12拍子のケルト風のメロディーが浮かびました。

 

気づいた方もいるかもしれませんが、この曲はいわゆる「短調」でも「長調」でもない、独特の雰囲気を持っています。ちょっと古風で神秘的なかんじというか。

その鍵は、ドリアン・スケールという、通常とは少し毛色の違う音階を使っているから。

その他にも、ヨーロッパ古典音楽の常套句の「反復進行」という和声進行を要所に使っていることも、古風な雰囲気を醸す一因となっているかと思います。

 

ピアノバージョンでは、できるだけオリジナルに忠実に、ハープ中心にこぢんまりしたところと、オーケストラでダイナミックなところを、メリハリつけて表現できるよう工夫しました。

 

3.daisy days

 

ラテンテイストの楽しい曲。

実はこの曲は、ゼーガペインのもっと以前から、私がやっていたグループ PRSMIX(プリズミクス)の持ち曲として書いていたもの。

バンド&弦楽四重奏という形で成立していて、ちょうどよいのでサントラに持ってきてしまったという経緯があります。

サントラバージョンでは、日本在住のキューバ人トランペッター、ルイス・バジェさんに来てもらって、ソロを吹いてもらいました。

アニメでは、日常的なシーンのちょっとコミカルな場面などで使われていました。

 

それを今回ピアノアレンジにするにあたっては、すでにメイキング4で書いているので、ここでは簡単に。

→ メイキング4・レッスンと調律

 

4.アルティール

 

アルティールとは、作中に出てくるロボットの名前です。

この曲は、いわゆる戦闘シーン系の曲。

サントラバージョンでは、エレクトリックなリズムセクションに弦オーケストラの組み合わせでした。

戦闘シーンの曲はいくつも種類があるのですが、この曲は

壮絶な戦いというよりは、カッコよさの方に寄っている曲。

 

元々のサウンドトラックでは、多くの曲がだいたい2分前後程度になっています。

なぜならば、アニメ映像に合わせて使う場合、だいたい2分前後あれば足りるので、それくらいで音響監督さんからのオーダーがくるためです。

元から長く作った曲もありますが、だいたいはそこそこ短い曲が多いです。

 

で、今回ピアノアレンジ盤を作るにあたって、ほぼすべての曲をロングバージョンに作り直しました。

やっぱり、リスニング用としてそれなりの長さはほしいのでね。

倍に伸ばしたり、間奏を入れたり。

ある意味「引き伸ばし工作」ですね(笑)

 

なんだけど、このアルティールだけは、どうしても引き伸ばし工作が合わなかったのです。

いろいろ試したけれど「これ以上繰り返すとダサくなる」と判断して、この曲はオリジナル通り1分半のまんま。

短期決戦で駆け抜けて終わることにしました。

 

結果として、それほど短さを感じないでまとまったかなと。

これでよかったかなと自分では思っていますが、いかがでしょうか。

 

次の記事 →「森羅万象〜ピアノで語るゼーガペイン〜」作曲者による曲解説5〜9

 

 

ゼーガペイン 10th ANNIVERSARY BOX [Blu-ray]

 

配信販売はこちら!ハイレゾも

4月27日、配信販売もスタートしました。

高音質・ハイレゾ配信もやってます。

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ライブのお知らせ

大塚彩子 ピアノ&トーク〜森羅万象(ありとあらゆるもの)〜

2016年6月25日(土) ヤマハ銀座スタジオ

開演16:00(開場15:30) 全席自由 ¥5,400(税込)

新作CD「森羅万象(ありとあらゆるもの)~ピアノで語るゼーガペイン~」の曲を中心に、ジャンルを超えた癒しのピアノと心の奥深くに旅するお話。

チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:296615)

http://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=1618339

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