15. 5月 2016 · 「森羅万象〜ピアノで語るゼーガペイン〜」作曲者による曲解説5〜9 はコメントを受け付けていません。 · Categories: CD森羅万象, 作曲, 大塚彩子の音楽活動

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4月13日に発売したCD

森羅万象(ありとあらゆるもの)〜ピアノで語るゼーガペイン〜

楽曲解説シリーズ、2回目です。

1回目はこちら

 

5. 光は痛みを越えて

今まで誰にも言ってなかったんですが(別に秘密とかじゃなくて、特に言う機会もなかったので )

この曲は、自分的にはゼーガペインのメインテーマとして一番最初に書いた曲です。

ここから、その他のいろいろな曲が、メロディーやリズムのバリエーションを伴って生まれていきました。

 

ゼーガペインのキャッチフレーズである

消されるな、この想い

忘れるな、我が痛み

に象徴される作品の世界観を、私なりに音楽にしたのがこの曲です。

それもあって私個人的には思い入れのある曲なのですが、実際には番組中での出番は少なかったようです。

そのへんは音響監督さんの采配ですから「ふむ、そうか」と受け止めるのみですが、

今回のアルバムでは、やっぱりね、けっこう重厚に気合い入れて弾いちゃいました。

 

オリジナルになかったブレイクや転調なども入れてよりドラマティックに、どうしてもしたくなっちゃってね〜。

ピアノ一台だけど、イメージはドラムがガッツリ入った壮大系のロックなんです(^ ^)

弾いていて燃える曲です。

 

6. le memoir

これも上記に並んで、個人的思い入れが強い曲。

 

ル・メモワール。フランス語で「思い出」。

なぜフランス語で、なぜ思い出なのか。

それは、作中の登場人物である、アークとクリスという素敵なフランス人夫婦の思い出であるからです。

 

私はこの夫婦が大好きで、この人たちのお話である11話にはホント、泣かされました。

アニメで使う音楽は、実用的な長さとしては通常4分も5分もいらないのですが、これはそんなこととは関係なく、作りたいから長く作っちゃったタイプの曲です。

前半の、夕陽の似合うゆったりとセンティメンタルなメロディーが、最後には華麗な大円舞曲のようになっていくのがポイント。

そこらへんにもフランスっぽさを意図したつもりではあります。

 

7. ミルク珈琲

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メモワールの次に、なぜミルク珈琲が来るか。

ミルク珈琲をフランス語で言うと「カフェ・オ・レ」ですね。

アークのセリフを知る人にはわかるかもしれませんね(^ ^)

 

ミルク珈琲というちょっとレトロなタイトルになっている理由は、この曲がレトロな古いスタイルのジャズになっているからです。

サントラ盤オリジナルでは、ヴァイオリンとジャズギター、ウッドベースでやっていました。

ネタばらしをしますと、イメージはジャンゴ・ラインハルト(ギター)とステファン・グラッペリ(ヴァイオリン)なのです。

 

そんなネタは知らない方でも、おそらくこの曲を聴くと

「ジャズっぽいけど、なんか軽快で明るいな。これジャズなのかな。」

みたいな感覚を持たれるかもしれません。

その通り。このスタイルは、通称「ジプシージャズ」といって、アメリカ黒人のジャズとは違う、フランス生まれのジャズなのです

軽妙でシャレたかんじがするのが特徴です。

 

ピアノバージョンにするにあたっては、ジプシージャズのイメージに加えて、ブギウギやラグタイムといったアメリカの古い黒人音楽のエッセンスも混ぜこんでみました。


8. 胡蝶の夢

メインテーマ「光は痛みを超えて」のメロディーのバリエーション曲の一つ。

「胡蝶の夢」という言葉は中国の古いお話で

「自分が自分だと思って生きてる今って、実は蝶々が見ている夢の中にすぎないんじゃね?」みたいな意味があります。

 

現実とは何か、生きるとは何か

そんなゼーガペインに秘められたテーマを象徴する言葉でもありますね。

 

それ自体べつに悲しいことを意味しているわけではありませんが

特に今回のピアノバージョンでは、音楽としてのテーマは「悲しみ」にしました。

悲しみをどっぷり味わっていただこうと思って、あえて最初っから最後まで淡々と悲しみ一色になってます。

 

「悲しみ」というのも感情の一つですが、いわゆる「ネガティブ感情」の部類ですよね、悲しみって。

で、一般的にはネガティブ感情はよくないと思われていて、避けたいもの、感じたくないものとして斥けられたりします。

 

でもね、心理カウンセラーとしての立場からいうと、ネガティブ感情はあっていいのです。

むしろ心の健康のためには、ちゃんと感じた方がいいです。

 

悲しい時は、ちゃんと「悲しい・・・」と感じること。ちゃんと泣くこと。

その自然なプロセスに抵抗しなければ、こじらせることなく乗り越えていけます。

抵抗して感じないようにしたり「ないこと」にしたりすると、変なこじれ方をするので注意です。

 

今回この曲は、そんな悲しい時にちゃんと悲しむことができる曲としても、意図しています。

どうぞ泣いてください(^ ^)


9. RYOKO

リョーコとは、作中のヒロインの女の子の名前です。

まさにこのリョーコちゃんのテーマ曲。

 ピュアで愛らしい彼女をイメージしたら、スルスルッと出てきたメロディーです。

 

オリジナルサントラバージョンでもピアノソロ。

今回も基本的な構造はそのままに、構成を倍にして弾きました。

 

このブログはいちおう「音楽レッスンブログ」なので、ちょっとレッスンぽいことも書きますが、

こうしたピアノソロ・アレンジの時のコツとして「弾く音域を変える」ということが一つあります。

 

同じメロディーをずっと同じ音域で弾いていると、どうしても単調になったり飽きがきたりするリスクがあります。

それを避けるために、各所でメロディーや伴奏型の音域を意図的に変えること。

そのために、構成のプランを明確にしておく必要があります。

 

そんなふうにこの曲もできていますので、ピアノ弾く方はそんな観点からも聴いてみてくださいね。

 

次回の記事→ 「森羅万象〜ピアノで語るゼーガペイン〜」作曲者による曲解説10〜12

 

 

ゼーガペイン 10th ANNIVERSARY BOX [Blu-ray]

 

配信販売はこちら!ハイレゾも

4月27日、配信販売もスタートしました。

高音質・ハイレゾ配信もやってます。

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ライブのお知らせ

大塚彩子 ピアノ&トーク〜森羅万象(ありとあらゆるもの)〜

2016年6月25日(土) ヤマハ銀座スタジオ

開演16:00(開場15:30) 全席自由 ¥5,400(税込)

新作CD「森羅万象(ありとあらゆるもの)~ピアノで語るゼーガペイン~」の曲を中心に、ジャンルを超えた癒しのピアノと心の奥深くに旅するお話。

チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:296615)

http://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=1618339

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